「新卒採用」のさまざまな手段・サービス
新卒採用の手法にはさまざまななアプローチがある。ここでは新卒採用の各手法について、その特徴やメリット・デメリット、コストなどをまとめた。最良の新卒採用手法は一つとは限らない。それぞれの特徴を考慮して、場合によっては複数のアプローチを並行して進めるといいだろう。
新卒採用の主な手段およびサービスには次のようなものがある。
【新卒採用の手段】
- 1) 大学の就職課
- 2) 縁故
- 3) 新卒ハローワーク(厚生労働省)・ドリームマッチプロジェクト(経済産業省)
- 4) 就職フェア・合同説明会
- 5) ソーシャルリクルーティング
- 6) 就職サイト(先行投資型)
- 7) 就職サイト(成果報酬型)
- 8) 新卒紹介
- 9) 会社説明会(オンライン開催)
- 10)ミートアップ
【新卒採用を成功させるためのサービス】
それぞれの手法についての特徴およびメリット・デメリット、コストを整理してみよう。
新卒採用の手段 ~メリット・デメリット、コスト~
1)大学の就職課
大学の就職課(キャリアセンター・就職支援センター)に求人票を提出することで、入社を希望する学生の紹介を受ける。 また、学内セミナーの開催やインターンシップの告知などを通じた広報活動も可能だ。採用実績を数年に渡り積み上げることで信頼関係を構築できれば、継続的な採用へつながる。また個別に各教授とのコネクションを構築するアプローチもある。
メリット |
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デメリット |
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コスト | 基本的に0円 ※大学までの交通費、自社リクルーターの人件費は別途 |
メリット |
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デメリット |
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コスト | 基本的に0円 |
3)新卒ハローワーク(厚生労働省)、ドリームマッチプロジェクト(経済産業省)
「新卒ハローワーク」とは全国のハローワークに設置され、登録している就職活動中の学生や既卒者を企業に紹介する機関である。求人企業は求人票をハローワークに提出することで採用活動が可能。
また、「卒業3年以内の既卒者」を採用した場合は助成金を受けることができる。
「ドリームマッチプロジェクト」とは経済産業省が主催する中小企業と学生との採用・就職支援サービスのこと。求人票を登録することで、Web上で学生との面談が実現。また合同説明会への参加、会社説明会のオンライン配信サービスもある。
メリット |
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デメリット | 優秀層の学生は他の就職活動ルート(就職サイトや新卒紹介、学校推薦など)で内定に至るので、優秀層には出会いにくい。 |
コスト | 基本的に0円 ※新卒ハローワークでは既卒者を採用した場合、企業に対して助成金が支給される。 |
4)就職フェア・合同説明会
多数の企業が集まり、学生に対して会社説明会を行う採用を目的としたイベント。企業毎にブースが設けられ、人事担当者が直接学生と対話する機会がある。各就職サイトが主催しているもののほか、商工会議所や各自治体、ハローワークなどが運営するものがある。
メリット |
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デメリット |
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コスト |
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5)ソーシャルリクルーティング
Facebook、Twitterなどのソーシャルメディアを活用した採用活動を指す。企業情報や社員の声、企業理念、サービスの特徴、説明会情報など、さまざまな情報を発信できる。また、Twitterの「リツイート」、Facebookの「いいね」のように、参加者が共感した情報を拡散する機能を利用することで、応募者の母集団形成も可能だ。また、学生からの質問にリアルタイムで返答することで相互理解を深めることもできる。
(◆詳しくは『新卒採用.jp - ソーシャルリクルーティング』へ)
メリット |
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デメリット |
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コスト | ソーシャルメディアの利用は0円。 ※学生の質問への対応など、運用にかかる人件費は別途。 ※採用サイト構築を外部に委託する場合は外注費(1万~300万円)等がかかる。 |
6)就職サイト(先行投資型)
就活中の学生の大半が利用する。メジャーな媒体は「リクナビ」「マイナビ」「日経就職ナビ」「en」「学情ナビ」など。掲載社数はピーク時で7,000社程度、学生も60万人前後利用するため、広く告知できる。また、中小企業に特化、上位校の学生のみターゲット、ある地域に特化、理系学生向けなど、特色を強めた就職サイトもある。
オプションとしてスカウト機能を付けることも可能で、いい人材に企業側からアプローチすることもできる。スカウトに特化したサービスも登場している。卒業年次を問わず登録できる媒体もあり、早期から学生に企業への理解を深めてもらうことが可能だ。
(◆詳しくは『新卒採用.jp - 就職サイト』へ)
メリット |
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デメリット |
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コスト | ワンシーズンの参画・掲載費 30万~300万円 |
7)就職サイト(成果報酬型)
先行投資型の就職サイトのほか、内定承諾のタイミングで費用が発生する就職サイトもある。費用が発生するのは内定承諾のほか、エントリー、説明会の予約など媒体ごとにタイミングが異なる場合がある。成果が出るまで費用が一切かからないタイプもあるが、広告掲載のタイミングで初期費用として一部を支払うケースもある。
(◆詳しくは『新卒採用.jp - 就職サイト』へ)
メリット |
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デメリット |
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コスト | 成果報酬制:採用一人当たり50万円~ |
8)新卒紹介
通常の人材紹介と同様のシステムで、卒業見込みの学生を企業に紹介することで採用を支援するサービス。ほとんどの場合、成功報酬のためコストのリスクがない。「理系人材」「上位校人材」「グローバル人材」など、それぞれ登録している学生の強みを打ち出している紹介会社もある。
(◆詳しくは『新卒採用.jp - 新卒紹介』へ)
メリット |
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デメリット |
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コスト | 成功報酬制:採用1人当たり/50万円~ ※理系学生、上位校学生など、優秀層に限定した採用の場合は採用単価が上がる傾向。 |
9)会社説明会(オンライン開催)
会社説明会を、オンラインツールを用いて実施する方法。事前に収録した動画を配信するオンデマンド型と、リアルタイムに実施するライブ配信型がある。公開日を限定することで学生が主体的に参加できるようにしたり、公開日をあえて限定せず学生の空き時間に見てもらえるようにしたりするなど、目的に合わせた柔軟な設計が可能。
メリット |
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デメリット |
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コスト | 基本的に0円(配信のための設備は除く。撮影を外部に依頼した際は別途費用) |
10)ミートアップ
企業と学生がランチや軽食を取りながら、ゲームやライトニングトークなどで交流するカジュアルな場。会社説明会よりもラフな集まりにしやすく、学生の気軽な参加を促せる。会社説明も盛り込むことが可能。採用に結び付かなくても、企業の取り組みや雰囲気、事業内容などを知ってもらうことができる。ユニークなイベントを企画すれば、SNSでの拡散で会社のPRにつながる可能性もある。
メリット |
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デメリット |
※直接会う場合は、十分な感染症対策をとる必要がある。 |
コスト | 基本的に0円(食事代、場所代などはかかる) |
新卒採用を成功させるためのサービス
1)採用代行・アウトソーシング
採用アウトソーシングは企業の採用パートナーとして、採用戦略・企画、さまざまな採用業務の代行、ツールの提供、選考のための教育・研修など、新卒採用に関するほぼすべてのプロセスを請け負うサービス。採用にかける自社のマンパワーを大きく削減することができる。
(◆詳しくは『新卒採用.jp - 採用代行・アウトソーシング』へ)
メリット |
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デメリット |
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コスト | 1人常駐の場合:100万円~/月 |
2)新卒コンサルティング
短サイクルで変化する新卒マーケットを熟知し、企業理念や経営戦略などを踏まえた採用の戦略的な提案を行うサービス。さらに、採用活動やその結果を通じて、企業全体の組織活性化、業績向上などを実現する「経営コンサルティング」としての効果を期待されるケースも増えている。
(◆詳しくは『新卒採用.jp - 新卒コンサルティング』へ)
メリット |
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デメリット |
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コスト | 総合的な提案の場合: 年間100万~1000万円 |
3)内定者フォロー
内定者フォローの最大の目的は、辞退者を出さずに内定者の入社を実現することである。また、無事に入社したとしても、企業理解が浅いままでは、モチベーション低下や早期離職につながりやすい。 入社までに企業理解とモチベーションを高め、活躍できる人材へ育てるサービス。入社前研修の要素が強い内定者フォローもある。
(◆詳しくは『新卒採用.jp - 内定者フォロー』へ)
メリット |
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デメリット |
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コスト | フォローする内定者の数、研修内容によって変わる: ワンシーズン10万~100万円 |