シンガポール ファストリ、初の大規模インターンシップ実施
ファーストリテイリングは、2月18~23日にシンガポールなど海外5都市で日本の大学生を対象にしたインターンシップ「グローバル・スタディー・プログラム」を実施した。学生に海外で働く機会を提供し、海外展開を支える人材の確保につなげたい考えだ。23日には、シンガポールで研修した学生による最終プレゼンテーションが行われた。
ファーストリテイリングにとって初の試みとなる同プログラムには、応募者約2,400人から選出された31大学73人が参加した。シンガポールでの参加者は15人だ。
日本で事前研修を受けた後、18日には「10年後のユニクロ」をテーマに、ビジネスプランについてプレゼンテーションを行い、守川卓グループ執行役員などから助言を受けた。その後、シンガポールの市場調査や実店舗研修に参加。学生自ら発見した現地の課題とその解決方法を踏まえて、再びプレゼンテーションに臨んだ。学生が提案したアイデアは、◇最新技術を用いた洋服のカスタマイズサービスの提供◇未来の顧客獲得のための古着市場の開拓◇ユニクロによるシンガポールでのファッション文化の確立に伴う電子商取引(EC)事業の拡大――の3案。
守川氏は、「参加者に中には、将来的に優秀なビジネスマンになるポテンシャルを持つ学生もいた。若いうちからビジネスの世界に入り経験を積んでもらいたい。自分の頭で物事を考え、今までにないアイデアを持って、どんな状況でも自分が信じたものを貫き通せる人材を獲得したい」と述べた。
同プログラムに参加した東京大学1年生の信澤克彰さんは、「大学で学んだことが、実際に社会に出たときにどのように役立つのか実感がわかず、ビジネスの世界を体験したいと思った。インターンシップを通して、世界に進出する企業は、事業の本質的なことをしていかないと国際競争で勝ち残っていけないと感じた」と語った。また、創価大学3年生の久保田裕基さんは、「日本人の当り前は、海外では当たり前ではないことをあらためて感じた」と述べた。
ファーストリテイリングの中西一統人事部部長は、今回のインターンシップを振り返った上で、研修箇所を拡大して次回の開催につなげたい考えを示した。
同社は海外展開を加速しており、2015年11月末にはユニクロの海外店舗数(864店)が初めて日本国内(844店)を上回った。
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(The Daily NNA労務・人事・安全ニュース http://news.nna.jp/ /2月26日号より転載)